校長、教頭の処分相次ぐ 長崎県教委、不祥事根絶呼掛け 職務の自覚や綱紀守る意識欠如か
長崎新聞 2017/5/11(木) 9:52配信
今年に入って長崎県内の公立小中学校の教職員の不祥事が続き、中でも校長と教頭の処分が相次いでいる。事態は深刻として県教委は、10日を皮切りに各地で開かれる校長会で不祥事の根絶を呼び掛ける。
10日に大村市で開かれた県校長会研究大会。池松誠二県教育長は不祥事について「管理職になれば社会全体における影響は甚大。自らを厳しく律し、部下に対し心に刻まれる指導をしてほしい」と厳しい表情で語った。
2016年度の懲戒処分は盗撮や体罰、住居侵入の5件で処分人数は5人。15年度の9件10人と比べるとほぼ半減した。13件21人の大量処分があった10年度以降、県教委は毎月、不祥事根絶を教職員に呼び掛ける「コンプライアンス通信」を作り、全公立学校に配布している。不祥事を防止するためのポイントなどをまとめた資料を作成するなど不祥事根絶に向けたさまざまな取り組みに「一定効果が出ている」とみる。
ただ、3月と4月に管理職の不祥事が発覚した。3月10日の会見で、五島市内の小学校の男性校長(51)が同市内の民家に浴室の窓から侵入し、家人に気付かれ逃げるという住居侵入事件を起こしたとして停職6カ月、教諭へ降任する処分を発表。
4月21日の会見では、他校に勤める女性教職員に飲食店から自宅まで車で送ってもらった際、車内で肩を抱き寄せ、キスするなどセクハラ行為をしたとして、を停職2カ月、教諭へ降任する処分とした。
県教委は要因について、職務に対する自覚や法令順守など綱紀保持に対する意識の欠如などがあるとみている。ただ、具体的な対策はなく「県校長会や県内各地区の校長会で県教委の職員が出向き、不祥事の根絶を強く呼び掛けたい」としている。
小学校長が、酒に酔い他人の家に侵入「なぜ家に入ったか分からない」
サンケイスポーツ 2017.3.10 18:18
長崎県教育委員会は10日、酒に酔って他人の家に侵入したとして、五島市立小学校の男性校長(51)を停職6カ月の懲戒処分とし、一般の教諭へ降格した。県警から住居侵入の疑いで任意で事情聴取を受けており、同日付で退職願を提出し受理された。
県教委によると、1月末、居酒屋から帰宅途中、民家の無施錠の窓から侵入し、住人の70代女性に見つかって窓から逃げた。2日後にこの家に謝罪に出向いて発覚した。男性は県教委の聞き取りに「なぜ家に入ったか分からない」と話したという
「好意あると思った」 セクハラで小学校教頭停職 長崎
産経新聞 2017.4.21 15:15更新
長崎県教育委員会は21日、他校に勤める女性にキスをするなどのセクハラ行為をしたとして、町立小学校の男性教頭(57)を停職2カ月の懲戒処分とし教諭に降任したと発表した。教頭は「身の上話を聞くうちに互いに好意があると思った。大変申し訳ない」と事実関係を認めているという。
県教委によると、教頭は昨年11月、複数人での酒席で一緒だった女性から車で送ってもらった。自宅に着いた際、車内で女性の肩を抱き寄せキスをしたり電話番号を聞き出したりした。女性は「恐怖で抵抗できなかった」と話している。
県教委は「指導する立場にある教頭として適格性を欠いた行為。ハラスメント行為の防止に向けて、一層努める」としている。